用語解説:

(注1)複合酸化物:

MnV2O4という組成式で表されるマンガンとバナジウムと酸素からなる化合物。およそ摂氏マイナス220度以下で磁石になる。

(注2)電子スピン:

電子は、その位置が動く(軌道)だけでなく、絶えず自転のような運動をしている。これを電子スピンという。電子スピンは、非常に小さな磁石として働くことがわかっている。

(注3)J-PARC物質・生命科学実験施設:

茨城県東海村に設置されている大強度陽子加速器施設「J-PARC」内にある世界最大級の中性子・ミュオン実験施設。大強度の中性子およびミュオンビームを利用した、物質・生命科学の学術研究および産業利用が行われている。今回の実験は、J-PARCのビームライン01(BL01)に設置されている「4次元空間中性子探査装置(4SEASONS・四季)」で行われた。J-PARCは日本原子力研究開発機構と大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構が共同で建設し運用している、大強度陽子加速器施設と利用施設群の総称。加速した陽子を原子核標的に衝突させることにより発生する中性子、ミュオン、中間子、ニュートリノなどの二次粒子を用いて、様々な分野の最先端の研究が行われている。


戻る