平成29年6月19日
日本原子力研究開発機構
理事長 児玉敏雄

「燃料研究棟における汚染について」

今月6 日、大洗研究開発センター燃料研究棟で汚染事故を発生させ、地元をはじめとする国民の皆様に、多大なご迷惑及びご心配をおかけしていることを心よりお詫び申し上げます。原子力に携わる組織として極めて憂慮すべき事態であり、特に地域住民及び関係自治体の方々に対して、非常に不安な思いを与えていることを重ねてお詫び申し上げます。

私どもは、事故直後より、環境影響や二次災害の防止及び内部被ばくがあったと考えられる作業員5 名に関する対応を最優先に取組んでまいりました。この結果、環境に影響は無いことを確認しており、作業員5 名については、量子科学技術研究開発機構の協力を得て、放射線医学総合研究所で治療をしていただいているところです。

本日、これまでの事故の状況などを法令報告としてまとめ、原子力規制委員会に提出いたしました。今後、原因究明と再発防止対策の実行に全力を尽くす所存です。今回の汚染事故で作業員が被ばくしたことは、機構全体として、危険への感度や危険予知能力に問題があったからだと考えております。これまで、「もんじゅ」の保守管理不備への対応を含め、安全管理体制の再構築や安全文化の醸成など、安全確保と安全性向上のため機構を挙げて取組んでまいりました。しかしながら、今回の事故により、それが未だ十分ではなく、安全の取組みをさらに強化していかねばならないと痛感しております。また、今回の事故の徹底的な原因究明を通じて、背景にあると思われる機構組織や職員の意識の問題にもあらためて手を入れなければならないと考えております。

地元の自治体、議会からは、安全管理のより一層の徹底、事故原因の徹底究明など、多くの要請をいただいております。今後、これらに真摯に対応しながら、信頼回復に努めるとともに、作業員5 名とそのご家族に対しても丁寧な対応を行っていく所存です。

以上


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