平成29年6月13日

大洗研究開発センター燃料研究棟における汚染について(続報3)

国立研究開発法人
日本原子力研究開発機構

平成29年6月6日(火)に発生した燃料研究棟(PFRF)における汚染について、6月12日のプレス発表後の状況を以下のとおり報告します。(以下、新しい情報には下線を付記)

  1. これまでの機構の主な対応

    核燃料物質を収納した貯蔵容器の点検作業中、貯蔵容器内にある核燃料物質が入った容器を封入した樹脂製の袋が破損し、作業員5名の汚染を確認した。身体汚染検査を実施した結果、鼻腔内に最大24Bq(α線)を確認した。(6/6プレス発表

    核燃料サイクル工学研究所において、作業員5名の肺モニタ測定により、最大2.2×104Bq(Pu-239)が確認されたため、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所(以下、「量研 放医研」という。)に移送し、体表面の再除染、肺モニタ等を実施した。

    一方、立ち入り制限区域を設定している燃料研究棟108号室内の汚染状況について、測定を行った(6/7プレス発表)。

    本件については、原子力規制庁への面談を行った(6/12プレス発表)。

  2. 作業員の状況

    作業員5名(50代1名、40代2名、30代1名、20代1名:計5名)が、本日(6/13)量研 放医研から退院した。

    (1)健康状態:異常なし

    (2)退院後に行った作業者への聞き取り概要は添付1のとおり
    なお、各報道機関から作業員への取材については、本人への負担を避けるため、御遠慮いただきますようお願いします。

  3. 現場の状況

    (1)フードの状況
    貯蔵容器は蓋をされた状態で、フード内に静置しており、TVカメラにより連続監視中。

    (2)108号室内の状況等
    ・汚染状況の調査として、6/7に14か所を測定し、最大55Bq/cm2(α線)、3.1Bq/cm2(β(γ)線)の値を計測した。(6/9プレス発表
    ・現在、飛散物回収、室内の除染方法及び調査方法等の検討を実施中。

    (3)放射線モニタ等
    ・108号室内のPuダストモニタNo2の指示値に変動はなく、空気中の放射性物質濃度は通常の指示範囲内で推移。
    ・排気ダストモニタ及びエリアモニタは事故前の値と変動なく低い値で推移。
    (添付2 敷地境界及び燃料研究棟放射線モニタデータ)

  4. 今後の対応

    19日までに原子力規制委員会へ状況及び処置を報告する。

  5. 自治体より以下の文書を受領

    ① 茨城県:「日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター「燃料研究棟」における作業員の汚染、被ばく事故について」(6/8)

    ② 大洗町:「日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター内で発生した事故事象に関する緊急要請」(6/8)

    ③ 水戸市:「大洗研究開発センター内で発生した事故事象に関する緊急要請」(6/8)

    ④ 鉾田市:「日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター燃料研究棟における作業員の汚染、被ばく事故に関する緊急要請」(6/9)

    ⑤ 茨城町:「日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター内で発生した事故に関する緊急要請」(6/9)

    ⑥ 鉾田市議会:「要請書」(6/9)

    ⑦ 大洗町議会:「日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター燃料研究棟における作業員の汚染、被ばく事故に関する緊急要請」(6/9)

    ⑧ 小美玉市:「日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター「燃料研究棟」における作業員の汚染、被ばく事故に関する緊急要請」(6/9)

    茨城町議会:「日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター内で発生した事故に関する要請書」(6/13)

【添付資料】
添付1 退院後の作業者聞き取り概要
添付2 敷地境界及び燃料研究棟放射線モニタデータ
参考 Pu-1におけるビニルバッグの膨れについて


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