【参考資料】

図1

図1:ビームパワー大強度化への取組み概念図
ビームパワーを高めるには多数の陽子を加速することが必要です。RCSで1MWのパワーを出すため、まず前段部であるリニアックの構成機器を大強度仕様に入れ替えて性能を向上させました3)。更に、RCSの構成機器である4)電磁石の磁場及び高周波加速空洞の周波数を精度よく調整することで、1パルス当たり8.41x1013個(84兆1000億個)の陽子の加速に成功しました。

図2

図2:1MWに必要な陽子数と周波数と加速エネルギーの関係
1パルス当たり8.41x1013個(84兆1000億個)の陽子を25Hz(1秒間に25回)、3GeVまで加速して取り出すと、ビーム出力は1MW相当となり、RCSの所期性能となります。

図3

図3:RCSに設置した電流モニタ値。
横軸:時間、縦軸:1パルス当たりの粒子(陽子)数。赤色のラインが1MW相当のビームパワーを示す8.41 x 1013個の粒子(陽子)数で、なおかつ加速途中でロスしていないことを示しています(加速途中でロスがあると粒子(陽子)数が減少します)。試験運転では、小さなビーム強度(一番小さなものが黒色のライン)から順に調整し、最後に1MW相当の粒子(陽子)の加速に成功しました。


戻る