【用語説明】

(※1) 熱ゆらぎ

ゆらぎとは、物理量の空間的、時間的な平均値からのずれである。熱ゆらぎとは外部の熱エネルギーによって、引き起こされるゆらぎを意味する。ここでは、外部の熱エネルギーは温度を意味する。

(※2) 熱磁気効果(ネルンスト効果)

熱電効果の一種。通常の熱電効果は温度差と同じ方向に電圧が発生する(ゼーベック効果)が、物質にz方向に磁場をかけ、x方向に温度差をつけ熱流を流した時に、y方向に電位差が生じる現象を熱磁気効果(ネルンスト効果)とよぶ。生じた単位長さあたりの電位差を熱勾配と磁場の大きさで割った値がネルンスト係数とよばれるもので、熱磁気効果の大きさの目安となる。

(※3) 熱電変換材料

温度差を電圧に変換したり、電流により温度差を発生させたりすることが可能な材料。排熱を利用したクリーンなエネルギー源や、ポンプなどの動力を用いない冷凍機への応用などが期待できるため、注目を浴びている。

(※4) 無次元性能指数

熱電変換材料において、熱と電気の相互変換の効率を決める目安。熱電係数、電気伝導率、熱伝導率、絶対温度によって決まる無次元の量。熱電変換材料が実用化されるにはこの無次元性能指数が1を超えることが必須条件とされている。


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