用語解説

1) 4回対称、2回対称(回転対称性)

ある形にある操作(回転、反転、鏡に映す等)をしてもその形が不変であるとき、対称性があるといいます。このように対称性は不変性と結びついているため、物理学では重要な概念です。

回転対称性とは、ある軸を中心に周りを回転させると不変となる性質です。360/n度回転させると重なるものをn回対称といいます。4回対称は90度、2回対称は180度回転させると重なる図形です。例えば、正方形は4回対称で、長方形は2回対称です。

2) 磁気異方性

ある方向や分布に偏りのある状態を「異方性がある」と言います。逆に偏りのない状態は等方的であると言えます。磁気異方性とは、ある物質の結晶の向きに対する、磁気(S極N極)の向きの傾向のことです。

3) 磁区

磁性体で磁気がそろっている区域のことです。たとえば市販の永久磁石ではすべての磁区が同じ方向にそろっているため、強い磁力があります。磁区の方向がばらばらの場合、巨視的な磁気異方性は弱くなります。


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