平成24年11月9日
独立行政法人日本原子力研究開発機構

JMTR施設内Cトレンチの第4排水系配管からの汚染検出について

JMTR(材料試験炉)施設で実施している調査において、11月8日にCトレンチの第4排水系配管からの汚染検出を確認し、同日、原子力規制庁及び関係自治体へ報告しておりましたが、本日、法令報告該当事象と判断しましたので報告いたします。

1.事象発生の日時

発生日時 平成24年11月8日(木) 18時39分頃

確認日時 平成24年11月9日(金) 10時30分

2.事象発生施設の名称

JMTR施設 Cトレンチ内第4排水系配管(非管理区域)

3.状況

JMTR施設(図1、図2参照)においては、平成24年10月25日に原子炉等規制法に基づく法令報告を行った「JMTR施設内Cトレンチの廃液移送管表面からの汚染検出について」に係る類似配管の健全性確認の一環として、その廃液移送管と同じくCトレンチ内に設置された、放射性物質を含む可能性のある廃液を移送する配管の調査を実施していた。

平成24年11月8日18時10分頃から原子炉建家内の手洗い水、床排水等を貯留する第4排水系貯槽から排水を貯留する施設(タンクヤード)に送水する第4排水系配管(図3参照)の浸透探傷検査を行うための準備として、配管の外表面を観察していたところ、配管の溶接部近傍に黒い付着物を確認し、この付着物をワイヤーブラシで取り除き、ウエスで拭き取ったところ、水滴が落ちるのを確認した(18時39分頃)。今回漏えいした全量は、およそ14 cm3であった。なお、亀裂等は、目視では確認できなかった(図4参照)。

その後、19時05分〜19時55分、水滴のサンプリングを行い20時02分にゲルマニウム半導体検出器により測定を開始した。その結果、21時42分時点で、有意な放射性核種は検出されなかった。

なお、漏えい箇所の上流にある第4排水系貯槽中の水のサンプリング測定(ゲルマニウム半導体検出器)の結果からは、有意な放射性核種は検出されなかった。さらに漏えい水のサンプリング試料の詳細測定(11月9日7時14分)の結果においても、有意な放射性核種は検出されなかった(図4参照)。

また、液体シンチレーションカウンタによる漏えい水のサンプリング試料の測定結果から、トリチウム(7.6×10-1Bq/cm3)が検出された。なお、トリチウムについては、排水中の濃度限度(60Bq/cm3)未満である。

以上を踏まえて11月9日10時30分原子炉等規制法に定める「核燃料物質等が管理区域外で漏えいしたとき」に該当する法令報告事象と判断するに至った。

表1に時系列を示す。

4. 環境への影響

影響はありません。

5. 従業員への影響

影響はありません。

6.原因

現在、調査中。

7.処置及び対策(今後の対応)

水滴を確認した箇所については、自己融着テープで漏えい防止のための応急措置を実施した(図4参照)。今後は、原因調査の結果を踏まえて、適切な措置を講ずる。

添付図表

図1 大洗研究開発センター施設配置図 [形式:PDF]

図2 JMTR施設全体配置図 [形式:PDF]

図3 第4排水系系統図 [形式:PDF]

図4 測定箇所及び測定結果 [形式:PDF]

表1 時系列 [形式:PDF]

以上


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