独立行政法人 日本原子力研究開発機構

平成24年6月1日
独立行政法人日本原子力研究開発機構

高分子系材料・機器の耐放射線性データベースを整備
−廃炉作業現場で使われる材料・機器の耐放射線性の評価検討に貢献−
(お知らせ)

【発表のポイント】

独立行政法人日本原子力研究開発機構【理事長 鈴木篤之、以下「原子力機構」】は、高い放射線環境下で進められる東京電力株式会社福島第一原子力発電所の廃炉に向けた作業を支援するため、これまで原子力機構等が実施した高分子系材料・機器の耐放射線性試験等の結果878件を収録した「高分子系材料・機器の耐放射線性データベース(Database of Radiation Resistance on Polymer Materials and Equipments : DRRPME)」を整備、公開しました。

本データベースには、高分子材料423件、機器・部品223件、油脂・塗料103件、有機複合材料129件が収録されており、高分子系材料や機器の名称、分類、放射線の種類等による検索ができるよう設計されており、放射線環境下で試験された高分子系材料や機器にはどのような種類があるのか、あるいはそれらがどの程度の放射線量に耐えるのか、といった情報を簡単な操作で取り出すことができます。このようなデータベースでこれまでに公開されていたものはなく、東京電力福島第一原子力発電所事故の対応に限らず、原子力施設等の放射線環境下で使用する材料・機器の検討作業にも活用されることが期待されます。

本データベース構築は原子力機構 量子ビーム応用研究部門 機能性セラミック材料研究グループ(グループリーダー:吉川正人)が中心となって作成するとともに、財団法人高度情報科学技術研究機構のホームページ(http://www.rist.or.jp/nucis/)を通じて無償で配付されており、申請手続きを行うことにより自由に利用できます。また、今後も収録件数を増やしていく予定です。

以上

参考部門・拠点:量子ビーム応用研究部門

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