独立行政法人 日本原子力研究開発機構

平成24年5月8日
独立行政法人日本原子力研究開発機構

包括的核実験禁止条約(CTBT)の検証に係る放射性希ガスの共同観測を開始
−東アジア地域におけるCTBT国際検証体制の強化に貢献−

【発表のポイント】

独立行政法人日本原子力研究開発機構(理事長 鈴木篤之、以下「原子力機構」)核物質管理科学技術推進部では、米国パシフィックノースウェスト国立研究所(PNNL)、包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)、財団法人日本分析センターと共同で、核兵器廃絶の重要なステップとなるCTBTに係る国際検証体制強化を目的として、青森県むつ市において、地下核実験の検知/同定に重要な役割を果たす放射性希ガス(キセノン)の国際共同観測を開始しました。

包括的核実験禁止条約(CTBT)に係る国際検証体制整備の一環として、地球規模での放射性希ガス観測ネットワークの構築が国際協力のもとに実施されています。日本国内では原子力機構高崎量子応用研究所において希ガス観測を実施していますが、これまでの観測結果から、大気中の希ガス挙動は非常に複雑であることが判ってきました。このため、より信頼性の高い希ガスバックグラウンド挙動を把握するため、大気輸送モデルによるシミュレーション及び現地調査により得られた情報に基づき選定された青森県むつ市の原子力機構青森研究開発センターむつ事務所大湊施設において高感度の移動型希ガス観測装置を設置し、国際的な核実験禁止に貢献することを目的に、日本及び東アジア地域の希ガス挙動に関するデータを取得することとなりました。

青森県むつ大湊施設/むつ大湊施設に設置された移動型希ガス観測装置

以上

参考部門・拠点:核物質管理科学技術推進部

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