【用語解説】

1)p-n接合
p型半導体とn型半導体を接合させることにより整流機能等の有用な機能が発現する。ダイオードやトランジスタ等の半導体素子に広く応用されている。
2)スピン
電子がもつ自転のような性質で、電子スピンは磁気(微小な磁石)を帯びている。スピンには上向きスピンと下向きスピンの二つの状態がある。
3)スピントロニクス
従来のエレクトロニクスは電荷の情報のみを利用していたが、電子のスピンの持つ情報を積極的に利用することで、従来のエレクトロニクスを超える機能を持ったデバイスの創出を目指す新しいエレクトロニクスのこと。
4)強磁性
磁性元素のスピンの向きが同じ方向にそろった状態のこと。
5)p型半導体
電荷の担い手が正孔(ホール)という、正の電荷であるような半導体。正孔が移動することで電流が流れる。
6)n型半導体
電荷の担い手が負の電荷を持つ電子である半導体を指す。電子が移動することで電流が流れる。
7)ミュオンスピン緩和測定(μSR法)
加速器によって得られる素粒子ミュオン(μ+)を用いた磁気測定手法。ミュオンを試料に打ち込み、ミュオンの小さな磁石としての性質(スピン)を利用して磁気秩序を検出する。ミュオンは材料全体にわたってほぼ均一に導入されることから、強磁性が試料内に一様に発現しているかどうか知ることができる。

【論文名・著者名】

“Li(Zn,Mn)As: a new generation ferromagnet based on the I-II-V semiconductor”

Z. Deng, C. Q. Jin, , _ Q. Q. Liu, X. C. Wang, J. L. Zhu, S. M. Feng, L. C. Chen, R. C. Yu, C. Arguello, T. Goko, Fanlong Ning, Jinsong Zhang, Yayu Wang, A. A. Aczel, T. Munsie, T. J. Williams, G. M. Luke, T. Kakeshita, S. Uchida, W. Higemoto, T. U. Ito, Bo Gu, S. Maekawa, G. D. Morris, and Y. J. Uemura
Nature Communications


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