独立行政法人日本原子力研究開発機構
平成23年2月15日
独立行政法人日本原子力研究開発機構

原子力機構とタイ原子力技術研究所が「試験研究炉の利用に関する協力」に係る附属書を締結(お知らせ)

【概要】

独立行政法人日本原子力研究開発機構(理事長:鈴木篤之 以下、原子力機構という)は、タイ原子力技術研究所との既存取決めを改定し、「試験研究炉の利用に関する協力」に係る附属書を追加し、2月14日に署名しました。

原子力機構とタイ原子力技術研究所は、本附属書のもとに試験研究炉の運転管理や照射技術に関する情報交換を行い、原子力機構の有する材料試験炉(JMTR)とタイ原子力技術研究所の有する試験研究炉(TRR-1)との連携を図りながら、照射技術の開発や試験研究炉を利用した実務研修による原子力人材育成を目指します。原子力機構が締結した「試験研究炉の利用」に関連した国際協力は、8ヶ国目となりました。

【附属書の背景】

原子力機構は、大洗研究開発センターに設置されたJMTR1)の平成23年度からの運転再開に当たり、世界の主要な試験研究炉と協力し、アジア諸国の中核試験研究炉として国際的に活用される研究基盤の構築を目指して、「アジアネットワークの構築」を進めております。

他方、タイにおいては、2020年頃から100万kW級の原子力発電所の導入が計画されていることから、タイ原子力技術研究所2)では発電用軽水炉の燃・材料等に関する照射技術開発や原子力発電を支える若手技術者等の人材育成が急務となっております。

このため、原子力機構とタイ原子力技術研究所は、双方が有する試験研究炉の照射技術及び試験研究炉を利用した原子力人材育成を促進させる観点から本附属書の締結に至りました。

【今後期待できる成果】

原子力機構とタイ原子力技術研究所は、本附属書のもとに照射技術や運転管理等の情報交換を行うとともに、照射技術の開発や試験研究炉を利用した実務研修による原子力人材育成を目指します。これにより下記の成果が期待できます。

原子力機構では、この様な協力を進め、原子力基礎研究のみならず、原子力ルネッサンスと言われる原子力発電の世界的な導入に関しても、「JMTR」や「JMTRの運転・利用により得られた各種知見」を活用し、原子力産業の世界展開を支援していく予定です。

【タイ原子力技術研究所との署名の概要】

署名日時: 平成23年2月14日 現地時間10時00分
署名場所: コートヤード バイ マリオットホテル(バンコク)
署名者: 独立行政法人日本原子力研究開発機構 副所長 河村 弘
タイ原子力技術研究所 理事代理 タチャイ スミラ

主な協力内容として、以下の情報交換を進めます。

@JMTRとTRR-1の連携に係る事項

A照射技術開発に係る事項

B将来の試験研究炉の概念検討に係る事項

附属書署名時の写真
(附属書署名時の写真)

以上

参考部門・拠点:大洗研究開発センター

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