用語説明

1)重水素、重陽子(D+)
水素原子の原子核が陽子1つなのに対して、重水素原子核(重陽子)は陽子1つと中性子1つから構成される。通常の場合、地球上での水素原子と重水素原子の存在割合は、水素が99.985%、重水素が0.015%である。重陽子は重水素の原子核である。
2)燃料電池
固体高分子形燃料電池(PE(M)FC, Polymer Electrolyte (Membrane) Fuel Cell)は、イオン交換膜を挟んで、正極に酸化剤を、負極に還元剤(燃料)を供給することにより発電する。イオン交換膜としてナフィオン3)などのプロトン交換膜を用いた場合は、プロトン交換膜燃料電池(PEMFC, Proton Exchange Membrane Fuel Cell)とも呼ばれる。水素を燃料に用いる場合では、触媒に高価な白金を使用して、30-40%程の比較的低い発電効率で発電する。起動が早く、運転温度も80-100℃と低い。
3)起電力(きでんりょく)
電流の駆動力のこと。 または、電流を生じさせる電位の差(電圧)のこと。単位は電圧と同じボルト(V)を用いる。 起電力を生み出す原因には、電磁誘導によるもの(発電機)、熱電効果(ゼーベック効果)によるもの(熱電対)、 光電効果(光起電力効果)によるもの(太陽電池)、化学反応によるもの(化学電池)、燃料電池などがある。
4)深海巡航探査機「うらしま」
自動的な広範囲の海洋観測を目指し、1998年より建造が開始された無人潜水探査機。2005年2月28日、自律型無人探査機としては世界最長である、317km の連続航行に成功した。
5)高分子電解質(ナフィオン)
燃料電池に使用され、水素イオンを良く通すが、反応ガス(水素及び酸素)を通さない膜である。ナフィオン膜はperfluorosulfonic acid/PTFE共重合体(H+型)をベースにしたフィルムで、PEM型燃料電池や水の電気分解に広く用いられている。様々なタイプの電気化学セルでのセパレーターや固体電極として、セルの結合部分での選択的なカチオン輸送に用いられる。

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