用語説明

1)Ta-180(タンタル180)
タンタル(元素記号はTa)は金属の一種。タンタルには、Ta-181とTa-180の2種類の同位体が太陽系に存在している。Ta-181の同位体比は99.988%であり、Ta-180の同位体比は僅か0.012%しかない。なお、太陽系に存在するTa-180の総量は、桜島等の火山で噴火されるマグマの総質量の僅か1/10〜1/100しかない。
2)超新星爆発
質量が太陽の8倍以上重い恒星が寿命の最期に迎える大爆発。
3)ニュートリノ
素粒子の一種。質量が非常に小さく、弱い相互作用で他の粒子と反応する。電子型ニュートリノ、ミュー型ニュートリノ、タウ型ニュートリノ及び、それぞれの反粒子の6種類のニュートリノが存在する。
4)核異性体
原子核において基底状態以外の準安定な状態。一般に、核異性体になる物理的な理由としては、形状が基底状態とは異なる、陽子や中性子の軌道が大きく異なるなどの理由がある。
5)基底状態
原子核においてエネルギー的に最も安定な状態。
6)スーパーカミオカンデ
岐阜県神岡鉱山内に設置された世界最大規模のニュートリノ検出装置。太陽や宇宙からのニュートリノ観測の他、約300km離れた東海村の大強度陽子加速器施設J-PARCで人工的に生成したニュートリノを打ち込む実験を行っている。
7)漸近巨大分枝星
太陽の3倍から8倍の質量を持つ中質量星が進化した赤色巨星の一種。質量が軽いため最終的には惑星状星雲になる。
8)ハフニウム180
レアメタルの1種であるハフニウムの同位体。元素記号はHf。質量数は180。
9)中性子星
天体の一種。超新星爆発によって生成され、主に中性子からなる高密度の核物質で構成されている。
10)ビッグバン
約137億年前に宇宙が誕生した際の大爆発。ビッグバンによって粒子、物質、天体が生成され現在に至る。ビッグバンの証拠として、宇宙マイクロ波背景放射が観測されている。
11)星間ガス
銀河系内において恒星と恒星の間の宇宙空間に漂うガス。太陽風や超新星爆発によって放出された物質が蓄積されている。星間ガスの密度が高まると、新しい恒星が誕生する。
12)太陽組成
太陽系の全物質の元素及び同位体の割合。太陽系の物質のほとんどを太陽が占めるため実質的には太陽の組成に等しい。太陽光のスペクトル観測や、太陽系初期に形成された隕石の分析によって、太陽組成が決められてきた。

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