用語説明

1)芳香シクラメン
シクラメンの仲間には22種類の野生種があり、そのなかの1種類からこれまでのシクラメンの園芸品種は改良されてきました。他の21種類の野生種のなかには品種改良の対象にされなかった香りの良い種類があります。既存の園芸品種と香りの良い野生種を交配して新しい品種を作り、これらを既存の園芸品種と区別するために芳香シクラメンと総称しています。
2)イオンビーム
原子から電子を剥ぎ取った原子核(イオン)を加速器を用いて光速の数分の一程度にまで高速に加速したものです。植物の種子や培養組織に照射することにより、DNAに作用し、人為的に突然変異を起こすことができます。
3)デルフィニジン
アントシアニンの一種で、多くの場合、紫から青を発色し、アジサイ、ナス、ブルーベリーなどに含まれています。‘青いバラ’は、本来、デルフィニジンを作れないバラに遺伝子組み換えを行い、デルフィニジンを作れるようにしたものです。
4)アントシアニン
植物の花、葉、果実などに含まれ、赤、ピンク、紫、青などを発色する色素の総称です。ペラルゴニジン、シアニジン、ペオニジン、デルフィニジン、ペチュニジン、マルビジンなどの種類があり、近年、機能性食品としても注目されています。
5)HPLC
高速液体クロマトグラフィー(High Performance Liquid Chromatography)。いろいろな物質が含まれている液から、それぞれの物質を効率よく分け取る器械です。取り出した物質の様々な性質を調べることで、どのような物質かが解ります。
6)イオンビーム育種
イオンビームを植物などに照射して突然変異を誘発することで新品種を生み出す品種改良手法です。イオンビームが効率よく突然変異を起こすことから、今までに得られていなかった形質を含めて、幅広いバリエーションを作出することが可能です。

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