平成21年1月14日
独立行政法人日本原子力研究開発機構
独立行政法人産業技術総合研究所
独立行政法人理化学研究所
独立行政法人物質・材料研究機構

鉄系高温超伝導体に関する国際研究集会の開催について(お知らせ)

独立行政法人日本原子力研究開発機構(理事長 岡ア俊雄)、独立行政法人産業技術総合研究所(理事長 吉川弘之)、独立行政法人理化学研究所(理事長 野依良治)及び独立行政法人物質・材料研究機構(理事長 岸輝雄)は、第1回鉄系高温超伝導体に関する国際研究集会(IRiSes2009)を開催いたします。

1.会議の内容と期待される成果

鉄系高温超伝導体*1は平成20年2月に国立大学法人東京工業大学細野研究室において発見され、その後超伝導転移温度が55Kまで上昇しました。超伝導は転移温度以下で電気抵抗がゼロになる現象であり、電流を超伝導材料の電線に流してもエネルギーの損失がありません。さらに、超伝導材料によって大きな磁場を発生させることもできることから、リニアモーターカーへの応用を含めて幅広く研究が行われています。約20年前に発見され世界的に注目された銅酸化物高温超伝導体に続いて、今回、鉄を含む新系統の高温超伝導体が発見されたことから、これまでの常識を覆す新しい未知の超伝導機構の発見や、さらに高い超伝導転移温度をもつ超伝導体の発見が期待されています。

この研究集会では、鉄系高温超伝導体に関して、中性子と放射光X線という量子ビームを用いた物性研究、理論、物質合成などにつき、各々の分野の研究者が講演を行います。

折しも、大強度陽子加速器施設(J-PARC)の物質・生命科学実験施設(MLF)*2が供用を開始したところであり、研究用原子炉JRR-3*3と合わせて世界でもトップレベルの中性子科学研究拠点が茨城県東海村に誕生するこの時期に、世界トップレベルの放射光X線施設SPring-8*4の研究者も一緒に、この国際研究集会に集う意義は非常に大きく、この分野の発展に大きく寄与することが期待されます。

2.研究集会・シンポジウム概要

(1) 開催日時 平成21年1月25日(日)
(2) 開催場所 独立行政法人日本原子力研究開発機構「システム計算科学センター」
東京都台東区東上野6-9-3 住友不動産上野ビル8号館
(3) 主   催 独立行政法人日本原子力研究開発機構
独立行政法人産業技術総合研究所
独立行政法人理化学研究所
独立行政法人物質・材料研究機構
(4) 協   賛 日本中性子科学会、独立行政法人科学技術振興機構
(5) 規   模 参加者数:約80名
参加国数 約3カ国、発表件数:口頭発表20件程度
(6) 参加登録料 当日一般4,000円、学生2,000円
(7) ホームページ http://nsrc.jaea.go.jp/irises/

以上


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