平成20年5月27日
独立行政法人日本原子力研究開発機構

材料試験炉(JMTR)の新たな挑戦のための改修本格化

独立行政法人日本原子力研究開発機構(理事長 岡ア俊雄:以下「原子力機構」という)は、平成23年度からのJMTR再稼働に向け、本年度から本格的な改修工事に着手します。JMTRの改修では、原子炉機器の一部更新及び照射設備の整備を予定しており、原子炉機器の更新では「電源設備」、「ボイラー」、「換気設備1)」、「一次・二次冷却系統」、「UCL系統2)」及び「原子炉制御系統」の一部について、平成22年度までに更新工事を完了する予定です。また、照射設備についても平成23年度からの利用に備えて原子炉機器の更新期間中に整備する予定です。

本改修により、世界水準の照射試験炉3)稼働率4)(50〜70%)を常に達成するとともに、世界各国の照射試験炉とのネットワーク構築によりアジアの中核的照射試験炉としての貢献も視野に入れつつ、JMTRの国際的拠点化を図ります。加えて、照射利用の特殊化や利用者数の増大に対応して「先進的照射技術の開発」、「照射後試験の迅速化」等を行い、利用者にとって使いやすい環境の実現(利用性の向上)を図ります。

また、改修後のJMTRは、(1)現行軽水炉の高経年化対策のような「軽水炉の長期化対策5)」、(2)核融合炉用材料開発のような「科学技術の向上」、(3)医療診断用ラジオアイソトープ6)国産化のような「産業利用の拡大」、(4)「原子力人材育成」等の役割を担います。

なお、本格的な改修を行うに当たり、本日、文部科学省にJMTR改修に係る原子炉等規制法に基づく設計及び工事の方法の認可7)(設工認)申請を行いました。

以上


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