【用語解説】

1)回折
 中性子線や電子線等の粒子線や電磁波であるX線を、規則正しく並んだ原子から構造されている結晶に照射すると、それらの波としての性質によって干渉がおこり、特定の方向に強い粒子線あるいは電磁波を得ることができる。この回折現象を利用して、結晶構造の解析を行うことができる。それぞれ中性子回折法、電子線回折法、X線回折法として結晶構造の解析手法が確立されている。


2)テスラ
 「磁界(磁束密度)」の単位。1テスラ=10,000ガウス。


3)力学特性や光学特性などの機能性向上
 微粒子を配向させて作成したセラミックス材料は、微粒子がランダムな方向を向いた多結晶体より単結晶に近いため、単結晶が多結晶に比べてその特性が高ければ、配向によって擬単結晶化することで特性を向上させられる場合がある。例としては、力学特性として摩耗性向上や、光学特性としての光の直線透過性の向上が挙げられる。


4)反磁性
 磁場をかけたとき、物質が磁場とは逆向きの磁気を帯びる性質。一方、鉄やニッケルなどの強磁性体は磁場の向きに磁気を帯びて強力な磁石となる。


5)超伝導電磁石
 超伝導体を用いた電磁石のこと。超伝導体は電気抵抗がなく発熱の問題もないので、通常の電磁石よりも強力な磁力を発生させることができる。


6)磁気異方性
 物質に磁場を加えた場合に発生する磁気エネルギーが、磁場を加える方向によって異なる性質。アルミナの場合は磁場がc軸と平行になる場合が最もエネルギーが低く安定するためにアルミナ微粒子は磁場とc軸が平行になるように回転する。


7)様々な微粒子
 特に、配向することによって誘電率が向上する誘電体や、圧電性が向上する圧電体など。


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