平成17年11月18日
独立行政法人
日本原子力研究開発機構
 
原子力機構システム計算科学センターの数値シミュレーション成果が
 SC|05大規模解析技術コンクールで”Honorable Mention”賞を受賞

 
 日本原子力研究開発機構(理事長 殿塚猷一、以下、「原子力機構」)システム計算科学センターのシミュレーション技術開発室長 中島憲宏 他3名は、11月17日(日本時間11月18日)に米国シアトルで開催中の世界最大の高性能計算機科学国際会議SC|05*1の大規模解析技術コンクールで佳作に相当する”Honorable Mention”賞を受賞しました。

 同センターでは、高度計算科学技術を用いてスーパーコンピュータ上に仮想振動台を構築し、原子力発電施設全体の地震時の応答をシミュレーションする技術の研究開発を進めています。シミュレーションの精度を高めるには、施設を構成している各部品の応答(応 力、変位等)が接合状況により、どのように互いに影響しあうかを考慮する必要があります。原子力施設は膨大な数の部品から構成されているため、ひとつのスーパーコンピュータでは計算できないほどの処理量となり、従来技術では扱えないという問題がありました。 そこで、部品と部品の接合状態を簡易的に考慮できる手法と、グリッドコンピューティング環境*2であるITBL*3を用いて異なる複数のスーパーコンピュータを連携処理させて解析を高速化する手法とを提案し、原子力機構の大洗研究開発センターにある高温工学試験研究炉の冷却系統を対象に数値シミュレーションを実施しました。その結果、大規模全体解析の実現に向けた技術革新が図れる可能性を見出せたので、その成果をSC|05の大規模解析技術コンクールへ応募したところ、国際的に評価され、今回の受賞につながりました。

以 上

 【添付資料】 提案手法の概要
 用語説明

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