宣誓

本日は大変お忙しい中、新入職員歓迎式を催して頂き、理事長を始め、大勢の方々にご臨席を賜わりましたことに心から感謝申し上げます。

また、ただ今は理事長から懇切なるご訓示を頂き、新入職員一同、大変身の引きしまる思いでございます。頂きましたお言葉を真摯に受け止め、ご期待に応えられるように努力を重ねてまいりたいと思います。

私は高校在学中に大学のオープンキャンパスに参加し、そこで初めて原子力の世界を垣間見る事になりました。それまで進むべき道を模索する毎日でしたが、その瞬間、気持ちが一気に晴れ渡ったのを昨日の事の様に思い出します。その後、大学へ進学してから他分野への進路も視野に入れてみましたが、気持ちは変わることなく益々強固なものになっていきました。そして、大学院進学で原子力の道へ通ずる扉が開かれようとしたその時、一昨年の3月11日の衝撃を迎えました。次々に映像から流れてくる関係者の方々の懸命な姿にいつの間にか自分を重ね、私もその責任の担い手の一人になりたいと強く思うようになりました。

2年たった今でも原子力発電所の事故は地域の方々を苦しめ、国民の原子力に対する不安の声が止むことはありません。この現状から決して目をそらさず、事故の徹底追求、さらにそこから得た知識で世間の不安を払拭できるような安全の確立を目指す事が日本原子力研究開発機構ではできると信じております。

また原子力機構は、我が国のエネルギーの安定確保及び地球環境問題の解決、新しい科学技術や産業の創出を目指した原子力の研究開発を行うことにより、人類社会の福祉及び国民生活の水準向上に貢献する事が求められていると理解しております。

私たち新入職員は、このように社会基盤に関わる大きな使命を受けている原子力機構の一員となった今、先輩方に習い一日も早く社会へ貢献ができるよう、互いに切磋琢磨し、不断の努力を惜しまない所存です。学窓を巣立ったばかりの人生経験に乏しい私どもではございますが、仕事に対する意欲だけは旺盛です。至らない点はお叱り頂きながら成長したいと考えておりますので、ご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。今この場で抱いている初心を忘れる事なく、高い志と大きな夢を持ち、私たち一人ひとり、自分の責務を自覚し、精一杯努力する事をここに誓います。

平成25年4月1日

新入職員代表  本多友貴


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